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続くか続かないか書いてる人もよくわからない、スザルルほのぼのパラレル小話・その4。何となくファンタジーぽくなる予定。ちゃんと続いたらまとめてWorksの方へ放り込みますので、それでも可!という方のみどうぞ。

ずっと神楽耶のターン!
ていうか完全に構成を間違ってると気が付いたのですが、ここまで書いておいて修正しようがないだろ!てなわけでグダグダしながら続いていきます。あーあ画太郎先生のように全てをリセットしたい。でもそれは画太郎先生みたいな神だからこそ出来る技なんですよねー。知ってるけど。
ちなみにこれに出てくるスザクさんは、おでんやななちゃんに出てくるスザクさんのイメージ。あれに出てくるスザクさんが一番好きです。男の子のアホっぽさがよく出てると思う。(褒め言葉)私もそれを目指したいです!

あ、ちなみに右側のSerial SSって所を見ると前の1から3が読めますよー。そう言って自分でクリックしてみたところ、「アーニャ様~」が放置されている事に気が付いて青ざめました。そうだこれルキアーノさんを書き直さなくてはならないんでしたね・・・すっかり忘れてた。これも近々終わらせたいと思います!多分!(えええ)

  *  *  *



「ところでお兄様。これから一体どうなさるんですの?」
「・・・へ?どうするって何が?」
改めて神楽耶から問われて、スザクがはたと我に返る。とぼけた返答に神楽耶が語気を強めた。
「何が、じゃありませんわ。このままゲンブおじ様に頭を下げて家に戻るのか、と聞いているんですのよ」
「だってどうしようもないだろ、このままじゃ」
行く宛もなく、金もないのであれば、戻りたくなくても戻らざるを得ない。思わずスザクがぼやくと、神楽耶がじっと黙り込んだ。
「・・・か、神楽耶?どうした?」
「スザク・・・あなたに覚悟があるのでしたら、わたくしが力を貸して差し上げてもよろしいのですよ」
がらりと口調を変えて神楽耶が言った。さすが、幼いながらに皇家の当主を務めるだけあって妙な迫力がある。しかも『あなた』ときた・・・神楽耶の機嫌がすこぶる悪い方向に傾いたのを感じつつ、スザクは携帯を手に軽く眉根を寄せた。
「・・・力を貸すって、どういうことだ?」
「あなたの通ってらっしゃる学園の近くに、わたくし名義の邸宅がありますの。しばらくそこへ匿って差し上げます」
スザクの通うアッシュフォード学園高等部は都内の一等地にある名門校だ。広大な学園都市の周辺には高級住宅街が広がっている。そこに若干14歳で個人名義の邸宅を構えるなど、世の一般的なサラリーマンが聞いたらむせび泣く所ではあるが---今問題なのはそこではない。スザクは緊張を隠しつつ、なるべくさりげない様子を装って年下の従姉妹に問い掛けた。
「それはありがたいけど・・・どうしてそこまでしてくれるんだ?別に神楽耶には何の関係もないのに・・・」
「スザク!あなたは悔しいとは思いませんの!?」
突如、携帯越しに響いた鋭い声にスザクが思わず首をすくめる。憤然とした様子で神楽耶が勢いよく続けた。
「ゲンブおじさまと喧嘩なさったとき、あなたはこうおっしゃいましたわよね!?・・・『俺はこの家を出て、父さんの力を借りずに自分の力で道を切り開いてみせる』、と・・・それなのに、すぐにその言葉を曲げて家に戻るなど!いくら親子喧嘩とはいえ、情けないとは思いませんの!?」
「う・・・」
「さっき関係ないとおっしゃいましたけれど、あなたは仮にもわたくしの未来の夫。関係ないことはございませんのよ!?『おまえには日本を背負って立つ人間になってほしい』・・・ゲンブおじさまがおっしゃった通り、わたくしも同じ思いでおりますの。だからこんな情けない話は絶対に我慢がならないのですわ!」
「ええと・・・」
「それにわたくし、とても感動したんですの。『自分の本当の力を試してみたい』だなんて・・・並みの殿方に言える言葉ではございませんわ。日本男児たるもの、こういった気概がなくては。我が夫として、あなたにはそれをぜひ貫いてほしいんですの!」
「ちょっと・・・」
「ああもう、一体なんですの!?さっきからブツブツと・・・言いたい事があるなら、ハッキリおっしゃい!」
「・・・あのさ、何でうちの親子喧嘩のセリフまで神楽耶が知ってるんだ?」
---携帯の向こうが不意に沈黙した。駅前のベンチに座るスザクの脇を冷たい風が吹き抜けていく。寒い、とスザクは思った。痛々しい自分の言動が幼なじみに漏れていたという事実が、さらに寒さを倍増させているようにも思える。そして時計の針がきっちり一周した。
「そうかうんわかった、とりあえず盗聴発見器を買って帰って父さんと仲直りするよ!ありがとう神楽耶!」
この不毛な会話を打ちきって、早く健全な日常生活を再開するのが一番である・・・そう自分で結論付けて、スザクはベンチから立ち上がった。じゃあまた、と明るく言って携帯を切ろうとした瞬間、ゴメンナサイ、という小さな声がスザクの耳に届いた。
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