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続くか続かないか書いてる人もよくわからない、スザルルほのぼのパラレル小話・その2。壮絶にファンタジーの予定。ちゃんと続いたらまとめてWorksの方へ放り込みますので、それでも可!という方のみどうぞ。続かなかったら・・・適当に察してやって下さい。
とりあえず言える事は、まだ何にも降ってきません。(うわあ)
とりあえず言える事は、まだ何にも降ってきません。(うわあ)
★★★
・・・枢木スザク、17才。
まさに青春まっさかり、花も恥じらう男子高校年生である。
17才男子といえば、勉学に打ち込み部活で汗を流し、熱い友情だとか、ちょっと気になる女の子だとか、大人社会のちょっとした矛盾だとか、そういう甘酸っぱい物事に頭を悩ませるべき年頃のはずだ。
それが今、頭を占める事といえば毎月の食費と光熱費、かけもちしているバイトのスケジュール、冷蔵庫の残り物とスーパーの特売日という生活感溢れる悩みばかり。
「こんなはずじゃなかったんだけどなあ・・・」
じわじわと暖まる足元に目を細めつつ、スザクは小さく溜息をついた。
実家を家出同然で飛び出してきたのがちょうど一年前のこと。
苦労は初めから覚悟の上だったが、ここまでくると流石に自分の選択を振り返ってみたくもなるというものだ。
「でもなあ・・・どうやったって俺に政治家は無理だって、絶対」
体を動かすことは大好きだが、机に向かった瞬間に瞼が落ちてくる自分にとても向いている職業とは思えない。
会議の席で居眠りして石を投げられるのがオチだ。
やっぱり無理、と一人頷いて、スザクはコタツの上のみかんを手に取った。
何を隠そう、スザクの実家とは日本人で知らぬ者のない、あの『枢木家』なのである。
枢木家といえば、現役の日本国首相である枢木ゲンブをはじめ、代々政治の要職につく人物を輩出している名門という名に相応しいお家柄だ。
当然一人息子にかかる期待は大きく、スザクは幼い頃から武芸や帝王学を叩き込まれてきた。
黙って従っていれば人生は安泰、のはずだったわけだが、そんな自分に疑問を持ってしまうのが『青少年』の『青少年』たる所以である。
決められたレールに沿って走るだけの人生は真っ平だ、とドラマでお馴染みの台詞を口走って、頑固者の父親とお約束の大喧嘩を繰り広げ、威勢よく家を飛び出した所まではとりあえず良かった。
しかし、どんなに強がっても所詮未成年。手持ちの金が尽きれば、行く宛もない。
面倒を見てくれそうな金持ちの『ご友人関係』は父親の手が回ったらしく、携帯で電話しても誰も出てくれない。
今更あの父親に頭を下げて、家に戻るというのも何だか悔しい。
ぼんやり駅前でたそがれていると、スザクのポケットに突っ込まれた携帯が大音量で鳴り響いた。
・・・枢木スザク、17才。
まさに青春まっさかり、花も恥じらう男子高校年生である。
17才男子といえば、勉学に打ち込み部活で汗を流し、熱い友情だとか、ちょっと気になる女の子だとか、大人社会のちょっとした矛盾だとか、そういう甘酸っぱい物事に頭を悩ませるべき年頃のはずだ。
それが今、頭を占める事といえば毎月の食費と光熱費、かけもちしているバイトのスケジュール、冷蔵庫の残り物とスーパーの特売日という生活感溢れる悩みばかり。
「こんなはずじゃなかったんだけどなあ・・・」
じわじわと暖まる足元に目を細めつつ、スザクは小さく溜息をついた。
実家を家出同然で飛び出してきたのがちょうど一年前のこと。
苦労は初めから覚悟の上だったが、ここまでくると流石に自分の選択を振り返ってみたくもなるというものだ。
「でもなあ・・・どうやったって俺に政治家は無理だって、絶対」
体を動かすことは大好きだが、机に向かった瞬間に瞼が落ちてくる自分にとても向いている職業とは思えない。
会議の席で居眠りして石を投げられるのがオチだ。
やっぱり無理、と一人頷いて、スザクはコタツの上のみかんを手に取った。
何を隠そう、スザクの実家とは日本人で知らぬ者のない、あの『枢木家』なのである。
枢木家といえば、現役の日本国首相である枢木ゲンブをはじめ、代々政治の要職につく人物を輩出している名門という名に相応しいお家柄だ。
当然一人息子にかかる期待は大きく、スザクは幼い頃から武芸や帝王学を叩き込まれてきた。
黙って従っていれば人生は安泰、のはずだったわけだが、そんな自分に疑問を持ってしまうのが『青少年』の『青少年』たる所以である。
決められたレールに沿って走るだけの人生は真っ平だ、とドラマでお馴染みの台詞を口走って、頑固者の父親とお約束の大喧嘩を繰り広げ、威勢よく家を飛び出した所まではとりあえず良かった。
しかし、どんなに強がっても所詮未成年。手持ちの金が尽きれば、行く宛もない。
面倒を見てくれそうな金持ちの『ご友人関係』は父親の手が回ったらしく、携帯で電話しても誰も出てくれない。
今更あの父親に頭を下げて、家に戻るというのも何だか悔しい。
ぼんやり駅前でたそがれていると、スザクのポケットに突っ込まれた携帯が大音量で鳴り響いた。
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